旅について

    人それぞれ旅に出る目的(仕事は除く)は違います。写真やテレビで見たことのあるきれいな景色を 自分の目で直接見てみたい、あの地域のおいしい料理を食べてみたい、有名なホテルに泊りたい、 仲間同士でリフレッシュしたい、どんなところか知りたいなどです。しかし、ある程度これらを繰り返した人たちが 口をそろえて言う目的に「その地域の人たちとのふれあい」や「新しい旅人との出会い」 があります。日本語には「旅行(りょこう)」と「旅(たび)」という言葉がありますが、前者の目的が「旅行」で 後者の目的が「旅(たび)」だと自分なりに勝手に解釈しています。 「旅」という言葉にはロマンを感じます。
実は旅の楽しさというものは前者が3割、後者が7割ぐらいではないかと思っています。

(私が旅に出ることになったきっかけは、子供の頃から地図を眺めることが好きで、 いつか自分で行ってみたいと思っていたからです。最初は日本地図から始まり、世界地図へと 広がって行きました。20歳ぐらいの頃は、一生かかってでも世界をすべて見てやるなんて意気込んで いました。30歳前ぐらいからはそれは無理だと悟り、せめて太平洋沿岸諸国は訪れて、 その国々の街を自由自在に歩けるぐらいになりたいと言う希望(夢)を持ち続けています。ガイドブック作ったり 、旅する事が生活の糧になればいいのですが・・・)

    またスタイルとして友達同士などのグループ(2人も含む) で行くものと個人で行くものがあります。

グループでは前者の楽しみは味わえますが、後者の楽しみを味わうことは非常にむずか しく、個人だとどちらの楽しみも味わえるのです。(個人だと前者の楽しみは楽しくないことが多い) 理由はグループだと旅の最初から最後までそこにひとつの閉鎖社会を 作ってしまうからです。自分たちから新しい人へ、または新しい人から自分たちへの会話が なりたちにくいのです。個人が前者の楽しみを味わうのは旅先で出会った人たちと 少しの間グループを作ってやっていることが多いのです。まだ個人で出かけたことのない人は 不安はあるでしょうが勇気をもって行ってみてください。あなたの世界と視野がぐ〜んと 広がること間違いなしです。

しかしながら、視野が広がることがいいかと言うと難しいものがあります。 知らなければよかったと後悔する事や人に出会うこともあります。ただ、私自身は旅に出たい (知りたい:やってみたい:行きたい)のに、やりもしないで後悔するよりは、やってからする後悔の方が はるかに良いと考えます。プラスになることが多いからです。これは私自身の人生のあらゆる場面とも共通してる事かも知れません。

私自身は今まで訪れた国は30ヶ国弱程度ですが、旅を通して 出会った人(挨拶以外の何らかの会話をした人)の国籍は70ヶ国近くにもなり、年齢は20代〜70代、 男女比は7:3ぐらいで、彼らとの会話を通して得られる情報は膨大なものになります。ちなみに旅で 出会った個人旅行者の国籍ベスト5は、”ドイツ、カナダ、アイルランド、スウェーデン、日本”です。ベスト10まで 数えると、”イギリス、イスラエル、オランダ、韓国、中国(外国に住む中国人:華僑)”のようになります。

    以前は「あの〜失礼ですが日本の方ですか?」なんていう問いかけで始まる 日本人同士の出会いもガイドブックの氾濫で少なくなりました。 今ではいきなり「こんにちは」で始まる出会いです。それだけどこに行っても 日本人の姿を見かけます。ひとりで行く不安なんてないに等しくなっています。 間違っても日本人のいないところへ行きたいなどとは思わない方がいいと思います。 日本人との出会いも楽しみのひとつとしてください。 できることなら必要な情報だけ書き写して、ガイドブックなしで行く方が様々な 経験ができると思っています。普通の人が見る部分は見れなくなるかも知れませんが、 普通の人が見れない世界をたくさん味わうことができるのです。

    最初に「その地域の人たちとのふれあい」と書きましたが少し付け加えると A地域で生活している人がB地域に旅行したとき、同じようにAからBへ来た人やCからBへ来た 人たちとの交流は簡単にできますが、そのB地域の人達との交流は、長く滞在なりそこで生活をしないと 難しいものです。Cから来ていた新しい友達を訪ねてCという地域に旅に出た時、C地域に来ていたB地域の人たちと 簡単に交流できたりします。これを繰り返せばどんどん輪がひろがります。 また異なる地域や国に住む知り合いを訪ねる旅というのも楽しいものです。

PS:これから初めて個人でいろいろな国へ旅をしようと考えている方へ
まず最初のうちは物価の高い国へ行ってください。その後、物価の安い国へ移行 して行くスタイルをとった方がいいかと思います。最初に物価の安い国へ行くと 高い国に行くことが難しくなってしまいます。(比較してしまうからです)



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